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しゃちょ。のメルマガジーヌ編集後記

#452キング・オブ・ザ・裏道

どーも。しゃちょです。

ここは私の定宿だ。と呼んで全く差し支えない、
ビジネスホテルが都内某所にありまして、
そのホテルから東京メトロ某駅へと向かう近道を、
数か月前にひょんなことから発見しました。

かれこれ6年くらい、
そのビジネスホテルから最寄りのその駅まで、
そうすることが至極当然のように何も考えず、
人の流れに沿って歩いていたのだけれども、
今となってはその時間をそっくり返して頂きたい。
だって、その近道を通るとあほみたいに近いから。

その期せずして発見した近道は、
もうこれぞキング・オブ・ザ・裏道!という感じで、
雑居ビルAと雑居ビルBの狭苦しい隙間の、
おとなが蟹歩きをしてはじめて、
人とギリギリすれ違える程の、
ほっそいほっそい道なのだけれども、
この道が、知る人ぞ知る駅までの超近道になっていて、
この裏道を通りさえすれば、
駅まで向かう時間が大幅に短縮されるものだから、
もうこれは完全なる、時は金なり。

この近道発見の喜びといったら、
もう心うきうき小躍りするくらいに嬉しくて、
なんじゃこの近道は!タイムイズマネー!
なんつって、拳を天に突き上げ快哉を叫んだのだけれども、
先日、その秘密の裏道を、ぶはははは。
今日も儲かったなあ。タイムイズマネーだなあ!
なーんて、ニヤニヤしながら、
蟹さんみたいに横向きになって通ってたら、出た。
雑居ビルAから雑居ビルBに向かって、
丸々とモコモコに太った超気持ち悪いドブネズミが。

私は世の中で何が大嫌いかって、
そりゃあ、丸々太ったドブネズミが、
何をおいても一番嫌いでございまして、
そいつを目撃した瞬間、全身鳥肌。腰が抜けた。

状況がこうなってしまえば、
断固、タイムイズマネーなんかよりも反ドブネズミ。
もうあの近道は絶対に通らない!通るもんかばーか!
と、その後、固く決意したのだけれども、
一度、甘い汁を吸ってしまうと容易に元に戻れないのは、
私という人間がうまく出来ていないからでしょうか。
その近道を通った方が、どう考えても楽ちんで、
駅まであほみたいにショートカット出来るものだから、
ドブネズミ現る!のほとぼりが冷めてくると、
どうしても近道の誘惑に駆られてしまう。

あのドブネズミはもう何処かに引っ越したに違いない。
若しくは雑居ビルAの管理人に駆除されたに違いない。
それよりも何も「ドブネズミ」という、
不快な名前の響きが私の苦手意識に、
大いに拍車を掛けているのは明白。
そうだ。あいつに名前を付けてやろう。
よし。あいつは今日からピカチュウだ。と、
ネズミ界のスーパーアイドルに似ても似つかない、
都心の裏路地に潜む灰色の巨大ドブネズミに、
ピカチュウと命名し終えたところで、昨日の午前十時。
あの近道を久し振りに、恐る恐る超びびりながら、
蟹歩きで通ってみたら、やっぱり出たね。
私が通るのを見透かしたようにピカチュウの親子が。