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しゃちょ。のメルマガジーヌ編集後記

#286本を読め。

どーも。オジコのしゃちょです。

ここ金沢でもインフルエンザが猛威を振るって、
橙(だいだい。息子。小4。)のクラスが、
ついに数日間の学級閉鎖となりました。

そんなインフル禍の中でも、
半袖野郎のあいつはすこぶる健康体で、
日常生活から学校を取り上げられ完全に暇を持て余してる。

はー。学校が無くて暇だなあ。
と、完全に弛緩しきった表情でぼんやりしているので、
おいおい、だい坊。こういう時は本を読め。
えーっと俺の蔵書の中から1冊貸してやるからな。と、
自分の本棚をぐるっと見渡せば、
まあ、この2010年代に一体誰が読むのか、
朽ちた畳の上で濁酒を啜りながら我が半生を呪い悲しみ、
昔抱いた女の面影に一人嗚咽する貧乏私小説ばっかりで、
そんなケチ臭くて埃っぽいお先真っ暗な小説を、
前途洋々な若者に薦める訳にはさすがにいきません。

という訳で、ささっとアマゾンで探したのは、
かれこれ30年前になりますか小学校の図書室で借り、
寝食を忘れて貪り読んだ覚えがある江戸川乱歩の少年探偵モノ。
明智探偵と小林少年が知恵と勇気で大活躍するあれでございます。

ポプラ社の復刻されたレトロな表紙が、
強烈にノスタルジックでたまんない、
「怪人二十面相」と「少年探偵団」の2冊を購入。
翌日。おーい、だい坊。これ読んどけ。と届いた本を手渡して、
私は取引先さんと飲み会がある為、そそくさと家を出ます。

寒風吹きすさぶ金沢の場末の酒場で、
取引先さんとしんみり熱燗を飲み続け、深夜1時。
軽い千鳥足で自宅に辿りつくと、なんと、あいつまだ起きてる。

ハラハラドキドキのストーリー展開。
江戸川乱歩先生の術中に嵌まっちゃって、
ページをめくる手が止まんないんだな。しめしめ。
と思いきや、よくよく聞いてみるとそうじゃない。
お話の冒頭に出てくる「黒いまもの」が怖くて眠れないんだって。

なんだよ、だい坊。
お前もまだまだこどもだなあ。
「黒いまもの」だなんて、
そんなおっかない魔物は家にはいない。
もう1時過ぎてんだから早く寝るぞ。
なんつって、歯だけしっかり磨いて、
息子と二人、お手手を繋いで一緒にお布団に入りました。

しっかし、
黒いまものに怯えてんのも今のうちだけだろうなあ。
なーんて、これからの彼の成長を思うと、
ちょっと寂しさを感じたなあ。

可愛らしいこどものままで居て欲しい気持ちもあるし、
早く大人になって一緒に熱燗を酌み交わしたい気持ちもあるし、
まあ、どこまでも身勝手だねえ、親なんて。

さて、お話は戻ってインフル禍。
全国で大変な流行だそうです。
みなさん、くれぐれもお気をつけくださいね。
また、既にインフルエンザで苦しんでいるみなさん。
どうぞどうぞお大事に。。早く治るといいですね!

それでは、今週はこのへんで。

いつもありがとうございます!